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4.運動発達、精神発達について

4−1 乳幼児健診におけるチェック事項

乳幼児が正常に成長発達しているか状況を把握し、必要な場合に適切な支援を行うため、自治体や様々な関係機関で乳幼児健診が行われています。

地域により健診の回数や時期に違いはありますが、基本的には乳児期(生後4ヶ月と10ヶ月)と幼児期(1歳6ヶ月と3歳)に4回程度実施するのが一般的です。

健診現場では、赤ちゃんの成長発達の状況を問診し、更に育児不安の有無や養育環境について質問する問診票を配布し、記載された内容に基づいて診察を行い、発達を評価し、必要な場合には療育支援や育児支援を行っています。

(1) 4ヶ月健診での発達確認事項

問診内容は、赤ちゃんの運動発達について(番号@〜G)、精神発達について(H〜L)、母乳やミルクについて(N〜P)、育児不安や育児環境について(Q〜?)、育児不安解消のための対策(?〜?)などであります。

   

A 運動発達に関する質問

@抱いた時に、首は坐っていますか
A腹ばいにさせると、腕で身体を支え、頭を持ち上げますか
Bあお向けから横向きに寝返りをしようとしますか
C顔の前で両手をもみ合わせてりして遊びますか
D手やおもちゃを口に持って行き、なめたりしますか
E動く物を目で追いますか
Fおむつを取り替えるとき、股関節の近くで異常な音が聞こえますか
Gからだが柔らかで抱きにくかったり、手足が突っ張ったり、抱いたときにそっくり返ったりすることはありますか

B 精神発達に関する質問

Hあやすと声を出して笑いますか
Iガラガラを振ったり、ながめたりして遊びますか
J目つきや目の動きが、おかしいと思ったことはありますか
K見えない方向から声をかけると、そちらの方向を向きますか
L 「アーアー」とか「ウーウー」などと声を出しますか
M けいれん(ひきつけ)を起こしたことがありますか

C 授乳に関する質問

Nお乳の飲みが少ないと、心配になったことはありませんか
O現在の栄養法について、お書き下さい(母乳、混合、人工、その他:果汁、スープ、おもゆ、おかゆ、つぶし野菜、卵黄、とうふ、
P お乳を大量に吐くことがありますか

D 育児不安の有無、育児環境に関する質問

Q お母さんの体調で相談したいことはありますか
疲れやすい、眠れない、食慾がない、気持ちが落ち込む、血圧が高い
月経・不正出血・おりもの他
R お子さんと一緒の生活はいかがですか
毎日が楽しい、負担は増えたが育児は楽しい、負担が増え疲れる、よくイライラする、子どもを可愛いと思わず負担になる、自分の時間がなく苦痛
S 育児について相談する相談出来る人が身近にいますか
? 育児について相談したり協力してくれる人はいますか

E 育児不安解消への対応努力に関する質問

? 子供を持った親との交流は楽しいですか
? 今までお子さんが事故にあったことはありますか
? 家族でタバコを吸う人はいますか
? タバコを吸う人は何処で吸いますか
? 相談したいことや過程で困ったことがありましたら印を付けて下さい。
離乳食のこと、授乳のこと、妊娠・避妊・性のこと、育児に関する協力が得にくい、不安定な収入、会話が少ない、親族との付き合い方、その他

(2) 10ヶ月健診時の発達確認事項

乳児は横臥位の生活から立位の生活へ変わっていく時期であり、ハイハイからつかまり立ち、伝い歩き、一人歩きという一連の運動機能がきちんと発達しているのか確認する時期にあたります。

また精神発達として母親と他者との識別能力・母子愛着、物まね動作、喃語の発達などが出現しているか確認する時期に相当します。

10ヶ月健診の確認事項は、運動機能(@〜F)、精神発達機能(G〜Q)、離乳食の進め方(R〜?)、育児不安や育児環境について(?〜?)となっています。

   

A 運動機能についての質問

@ 自分で起き上がってすわりますか
A 安定して座り、遊びますか
B 自分の力で移動(ずりばい、よつばい、座位のまま移動)しますか
C つかまって立つことが出来ますか
D 自分でつかまって立ち上がりますか
E 伝い歩きをしますか
F 指で小さい物をつまみますか

B 精神発達に関する質問

G 機嫌良くひとりで遊びますか
H 近くでささやく声で呼びかけると振り向きますか
I 親の後を追ったり、親がいなくなると泣きますか
J 人見知りをしますか
K 人のものまねをしますか(手や机を叩く)
L マンマン、パパパパ、ダアーダアなどの声を出しますか
M いけませんというと手を引っ込めて親の顔を見ますか
N 親が指さした方向を見ますか
O 機嫌の良いとき、親と声を出してやりとりしますか
P 次の事項であてはまることがありますか
視線があいづらい、甘えてこない、夜泣きがひどい、抱きにくいと思うことがある、寝付きが悪い、かんしゃくがひどい、おとなしすぎる、よくなく、欲求が少ない、
Q お子さんの身体のことで心配なことはありますか

C 離乳食についての質問

R 離乳食は1日何回ですか
S 母乳やミルクの回数は1日何回ですか
? お子さんが食べたことのあるものに○を付けて下さい(米、パン、魚、肉ほか)
? お子さんは甘い飲み物を週に4回以上飲みますか
? 今まで食物アレルギーの症状は出たことはありますか
? 母乳分泌、乳房、授乳方法で相談したいことはありますか

D 育児不安や育児環境についての質問

? お母さんの体調で相談したいことがありますか
? お子さんと一緒の生活はいかがですか
毎日が楽しい、負担は増えたが育児は楽しい、負担が増え疲れる、よくイライラする、子どもが可愛いと思えない、自分の時間が無くなり苦痛である
? 育児をする中で悩んだりつらいと感じることはありますか
悩んでも何とか解決出来る、悩みはない、悩みたくない、育児に自身が持てず、よく悩む(育て方が判らない、上の子どもへの対応、子供を持つ親同士の付き合い方、育児方針の違い他)
? 育児について相談してくれる人はいますか
? 子供を持つ親との交流は楽しいですか
? 今までお子さんが事故にあったことはありますか?
? 家族の方でタバコを吸う方はいますか?
? 相談したいことやご家庭で困っていることがありましたら○を付けて下さい(省略)

(3) 1歳6ヶ月健診での発達確認事項

幼児期の前半は赤ちゃんから幼児へ変わっていく時期であり、一人歩きし、ことばを話し、自我が芽生え、自律性を養っていく時期に相当します。

1歳6ヶ月頃までには母親から離れ外の世界へ出ていき、社会性や生活習慣を身につけるようになります。

1歳から小学校入学までの幼児期に運動機能や精神機能を高度に発達させ、人間として社会生活する上で不可欠な社会性を身につけていきます。乳幼児健診では1歳6ヶ月健診と3歳健診、5歳健診などがありますが、1歳6ヶ月健診と3歳児健診で保護者に確認しておくべき発達確認事項を以下に示します。 

運動機能について(番号@〜F)、精神発達について(G〜?)、食事について(?〜?)、育児不安や育児環境について(?〜?)となっています。

   

A 運動発達に関する質問

@ 支えがなくても、ころばず上手に歩けますか
A 手を引かれて階段を上がることが出来ますか
B 鉛筆などを持ってなぐり書きをしますか
C 積み木など小さい物を指先でつまみますか
D コップを持って自分で水を飲めますか
E スプーンを持って自分で食べますか
F 手足の動きがぎこちなかったり、つっぱったりしませんか

B 精神発達に関する質問

G 絵本を見て知っている物を指さしますか
H 「ママ」「パパ」「ワンワン」「ブーブー」など何か意味のある言葉を話しますか
I 大人の言う簡単な指示に従いますか?「おいで、ねんね、ちょうだい」など
J 大人の真似をしたがりますか
K 周囲の人や他の子ども達に関心を示しますか
L 自分の好きなおもちゃで遊びますか
M 相手になって遊んであげると喜びますか
N おしっこ、うんちのしつけ(トイレットトレーニング)を始めましたか
O 偏食や食慾がなく困っていることがありますか
P 以下の事項で困っていることがありますか
視線があいずらい、少しもじっとしていない、かんしゃくがひどい、壁や床に頭をぶつける、1人遊びになりやすい、甘えてこない、夜泣きがひどい、寝つきが悪い、おとなしすぎる、音に敏感すぎる、お母さんから中々離れられない、こだわりが強い
Q ひどく落ち着きがなく、動きすぎると思うことがありますか

C 視力や聴力についての質問

R 目はよく見えているようですか
S 目つきや目の動きがおかしいと思ったことがありますか
? 耳は良く聞こえていると思いますか
? 後ろからささやき越えで名前を呼ぶと振り向きますか
? けいれん(ひきつけ)を起こしたことはありますか
? お母さんはお子さんとよく遊びますか
? お父さんはお子さんとよく遊びますか

D 食事や離乳食について

? おやつは1日に何回ですか?またよく食べるおやつは何ですか
? 甘い飲み物を飲みますか?ジュース、乳酸飲料水、スポーツドリンクなど
? お子さんの歯をみがいてあげていますか
? 今まで食物アレルギーの症状が出たことはありますか

E 育児不安や育児環境についての質問

? お子さんと一緒の生活はいかがですか
毎日が楽しい、負担は増えたが育児は楽しい、負担が増え疲れる、よくイライラする、子どもが可愛いと思えない、自分の時間が無くなり苦痛である
? 育児をする中で悩んだり、つらいと感じることはありますか
悩んでも何とか解決出来る、悩みはない、悩みたくない、育児に自身が持てず、よく悩む(育て方が判らない、上の子どもへの対応、子供を持つ親同士の付き合い方、育児方針の違い他)
? 育児について相談してくれる人はいますか
? 睡眠についてご記入下さい(起床時間、昼寝時間、就寝時間)。
? 家族の方でタバコを吸う方はいますか
? タバコを吸う方は何処で吸いますか
? テレビ・ビデオをどのくらい見ていますか

(4) 3歳健診での発達確認事項

2歳児は2語文を話し、食事もスプーンを使い自分で食べることができるようになり、ごっこ遊びや見立て遊び、積み木遊びなどをして想像力を発達させます。

衣服の着脱、運動は走ることが出来、手すりにつかまり階段の昇降、ボール蹴りなどが出来る様になり、母親がいなくても少しずつ1人遊びが出来るようになってきます。

3歳になると母子分離が出来るようになり、母親の姿が見えなくても外で遊べるようになり、幼稚園や保育園で集団生活が可能になります。

この時期は6歳で小学校に入学するまでに社会性を身につけ、生活習慣や適応行動などの集団生活の基本を身につける時期に相当します。

幼児期後半は、集団生活への適応時期でありますが、自己中心的な行動も多く、子ども同士の喧嘩や、おもちゃの取り合いなども日常茶飯事としてまだまだ認められます。
子どもの自律性や自主性獲得に、母親の養育態度が大きく関係してきます。運動機能は2歳よりも更に上手になり、手すりを掴まずに階段の昇降が出来、片足立ちや三輪車に乗ったり、段差を飛び越えたりなど跳躍運動も出来る様になります。

確認事項を類別すると、運動機能について(番号@〜C)、精神発達について(D〜M)、聴力・視力・耳鼻科疾患の有無について(N〜?)、食事について(?〜?)、育児不安や育児環境について(?〜?)となっています。

   

A 運動機能についての質問

@ 手を使わずに1人で階段をあがりますか
A つかまらないで片足立ちを1秒以上できますか
B クレヨンなどでまねをして○や×を描きますか
C ボタンをかけることが出来ますか

B 精神発達に関する質問

D 「○○ちゃん ごはん たべた」のように3つの言葉をつないで話しますか
E 自分の性と名前をいえますか 
F 年齢を聞かれて答えますか
同じ年齢の子どもと会話が出来ますか
G ことばが遅れていると感じますか
H 「これなーに」などと聞きますか
I 「でんしゃごっこ」や「ままごと」などの「ごっこ」遊びが出来ますか
J 簡単な洋服は1人で脱いだり着たり出来ますか
K 日中のおしっこは前もって教えますか
L 余りこぼさないで食べ物を1人で食べれるようになりましたか
M 次の事柄であてはまることがありますか
ひどい人見知り、母親から離れない、友達と遊ばない、動きが乏しい、視線が合わない、親や周囲の人に無関心、甘えてこない、落ち着きがなく集中しない、ひどく乱暴である、ひどい偏食がある、ひどく不安がったり恐ろしがる、指しゃぶりやチック、つめかみなどの癖がある、話し方がおかしい(どもる、赤ちゃんことば、発音がおかしい)、夜泣き、眠らない、睡眠時間が短い、よく迷子になる、偏食がひどい、かんしゃくがひどい、こだわりが強い、壁や床に頭を打ちつける、オウム返しが多い、言葉をひっくり返して言う、同じ動作を繰り返す、ぐるぐる回る、手をヒラヒラさせる、

C 聴力機能、視機能についての質問

N 視力検査の結果を描いて下さい。見えた物に○見えなかった物に×を付けて下さい。検査が出来なかった場合は、その理由をお書き下さい。
O テレビを見るとき以下のようなことはありますか
顔をしかめたり眼を細めてみる。頭や顔を傾けたり横目で見たりする、目が寄ったり、極端にまぶしがったり、片目をつぶることがある、じーっと見ているとき目が揺れていますか?瞳の奥が城っぽく見えることがありますか
P テレビの音を普段より大きくして聴きたがりますか
Q 電話の受話器を取ってお子さんの左右の耳に発信音を聞かせて聞こえるかどうか確かめて下さい。両方聞こえる、聞こえが悪いようだ、検査できなかった。
R 今まで中耳炎などの耳鼻科疾患に罹ったことがありますか
S これまでにけいれん(ひきつけ)を起こしたことがありますか
? お子さんの身体や発達のことで心配なことがありますか

D 食事やおやつ・食物アレルギー・虫歯予防についての質問

? 食事は3回食べていますか
? 毎回の食事に主食、主菜、副菜がそろっていますか
? おやつについて、1日何回で、よく食べるおやつは何ですか
? お子さんは甘い飲み物を週4回以上飲みますか
? お子さんは歯科医院に行ったことがありますか

E 育児不安や育児環境についての質問

? お子さんと一緒の生活はいかがです
毎日が楽しい、負担は増えたが育児は楽しい、負担が増え疲れる、よくイライラする、子どもが可愛いと思えない、自分の時間が無くなり苦痛である
? 育児をする中で、悩んだりつらいと感じることはありますか
悩んでも何とか解決出来る、悩みはない、悩みたくない、育児に自身が持てず、よく悩む(育て方が判らない、上の子どもへの対応、子供を持つ親同士の付き合い方、育児方針の違い他)
? 育児について相談したり協力てくれる人はいますか
? 睡眠についてご記入下さい。起床時間、昼寝時間、就寝時間
? 排尿・排便について心配がありますか
? テレビ・ビデオをどのくらい見ていますか
? 家族の方でタバコを吸う方はいますか
? タバコを吸う方は何処で吸いますか
? 相談したいことやご家庭で困っていることがありましたら○を付けて下さい(省略)

4−2 乳児期前半の運動発達

4ヶ月健診で比較的多く認められる運動発達に関する相談事例としては、首のすわりが悪い、はらばい遊びをしても頭があげない、ガラガラを持たせてもにぎれず落としてしまう、おむつ換えの時に股でコツコツ音がするなどの相談がよくあります。

この時期の赤ちゃんの運動機能は、首がすわり、四肢の随意運動が発達し寝返りやお座りが可能になり、手で物を握る機能が発達し、できるようになる時期です。

(1) 頭囲の異常について

頭囲が40cm未満の場合には注意し、生後7ヶ月頃に再度健診を受け、運動発達の遅れがないかチェックしてもらう必要があります。

(2) 正常な赤ちゃんの姿勢

正常な赤ちゃんが寝ている時の四肢は、左右対称で下肢は屈曲した姿勢が基本で、上肢を動かそうという随意運動が発達し両手が前にだせるようになり、顔の前で自分の手を見つめながら両手をなめたり、もみ合わせて1人遊びをするようになります。

(3) 運動機能と姿勢の異常

手を握っても開かなかったり、手を前に持ってこなかったりする場合は、1ヶ月程度して再度健診でチェックしてもらう必要があります。

また運動が不活発で姿勢に左右差があり、1ヶ月後の再検査でも改善の様子がなく変わらないようであれば、小児神経専門医の受診が必要です。

(4) 赤ちゃんの首のすわり(頚定の確認)

・この時期になると赤ちゃんの頭の後ろを支えなくても、腕を持って寝た位置から垂直に引き上げると肩と頭が一緒に上がり、頭が後ろへ残ったり反り返ったりすることはなくなります。
生後3ヶ月では頸定はまだ完全ではありませんが、4ヶ月には殆どの赤ちゃんは首が坐るのが普通であります。

・生後4ヶ月たっても首がぐらつく場合には1ヶ月後に再度検査をしてもらい、異常があれば専門医を紹介してもらいましょう。

・首の座りが遅れている赤ちゃんの中には、耳の前庭機能障害による高度難聴の子どもや、筋緊張低下の病気を持った子供がいますので聴力検査も必要になります。

(5) つり上げテストでの異常

・赤ちゃんの脇をだいて立位で両足を床につかせてみると、4カ月児では下肢を屈曲し体重を支えようとしない赤ちゃんがいますが異常とは言えません。
しかしこの時両下肢をつっぱって伸展させたり、交差させたりする場合には異常の可能性があるため専門医を紹介してもらいましょう。

・また垂直位で抱き上げると正常では足の指は開きますが、指を硬く握って開かなかったり、尖足位をとる場合も異常ですので専門医を受診しましょう。

(6) 四肢の微細(こまかな)運動について

・赤ちゃんの上肢の随意筋(動かそうと意識して動かせる筋肉)の活動が発達してくると、赤ちゃんは自分の手やおもちゃを口に入れようとします。この時は同時に視覚機能も発達していないと、当然この微細運動は出来ません。

・赤ちゃんが手で握った物をすぐ放してしまったり、片手だけを前に出したり、四肢の運動に左右差がある場合には、片麻痺や鎖骨骨折などの可能性がありますので専門医を紹介してもらいましょう。

(7) モロー反射について

・仰臥位(あおむけ)の状態で児の頭を検者の手のひらの上にのせ持ち上げ、急に検者の手と共に頭を落下させると、赤ちゃんは両手を開き上肢を外転(外側にひらく)、肘を伸展します(第1相反射)。
次いで上肢を内転(内側にとじる)させ肘を屈曲させます(第2相反射)。
これをモロー反射といい、通常4ヶ月以降は不完全になり、正常では7ヶ月以降にはあらわれなくなります。

・生後7ヶ月以降になってもモロー反射が残っている場合は、明らかに異常です。
モロー反射は、通常4ヶ月頃まで消失するので、4ヶ月を過ぎても残存する場合には、異常の可能性があるため専門医を紹介してもらいましょう。

(8) 赤ちゃんの腹臥位の姿勢について

・3ヶ月の赤ちゃんは、はらばいの姿勢の際には頭を45度程度持ち上げ、4ヶ月になると90度くらいまで頭をあげ、両肘でからだを支え、胸も挙上するようになります。
ただし日常腹ばい運動などをしていない赤ちゃんでは出来ないこともあります。

・首が座り(頚定があり)筋緊張(筋肉のかたさ)が正常で頭を上げない場合には、それまでの養育環境を考え直し、腹ばい運動などを積極的に取り入れてみましょう。

・首がまだ坐らず頭を上げることが出来ず、筋緊張の低下がある場合には、専門医を紹介してもらいましょう。

(9) 股関節について

・股関節形成不全や脱臼の有無を診断してもらうため、両大腿の開排制限の有無と皮膚溝の非対称の存在がないかどうかチェックしてもらいましょう。

・開排制限が70度以上、脚長差、過開排のある場合、開排制限があり超音波検査やX線検査で脱臼が否定されたとき、7ヶ月と10ヶ月に運動機能の発達異常の有無をチェックして貰いましょう。

4−3 乳児期前半の精神発達

4ヶ月健診時に比較的多く認められる精神発達に関する相談事例は、あやしてもわらわない、母親の姿を見ても目で追わない、うつろな目つきで物がきちんと見えるのか心配だ、横ろから声をかけても声の方向を向かない、などの相談があります。

(1) 赤ちゃんの視覚の発達

・赤ちゃんの資格は、胎児期から光に反応することが知られており、赤ちゃんの顔から30cm程度の距離から赤ちゃんの顔や眼を見つめると、赤ちゃんも笑い顔を見せるようになります。

・生後1ヶ月を過ぎると時々目をあけ、明るい方へ顔を向け、声をかけると反応し、特にお母さんの顔をよく見つめるようになります。物をはっきりと見ることはまだ出来ませんが、明るさや物の輪郭をぼんやりと判別することができるようになります。

・生後3ヶ月頃には首を動かし赤い色や光を追視するようになります。

(2) 赤ちゃんの追視機能の発達について

・生後3ヶ月で水平方向に180度程度追視出来るようになり、4ヶ月では上下方向にも追視することができるようになります。

・追視しない場合には、視覚機能に異常があるか、精神発達遅滞の可能性が考えられます。

・眼振や瞳孔の異常を認める場合には眼科医を受診しましょう。

・生後6ヶ月以内の赤ちゃんは内斜視気味になることがあります。特に片方の目が常に内側に偏位するようであれば、眼科を受診しましょう。

(3) 赤ちゃんの聴覚の発達(胎児はお腹の中で聞き耳を立てている)

・胎児は胎内で、母親の話す言葉、生活音、母親の心音や子宮動脈音を聞いて成育し、出生後も母親が話しかける言葉や生活の音、水の流れる音などを聞き、それに反応して手足や目、口などを動かします。
勿論父親の声も胎内で聴いているものと考えられます。

(4) 赤ちゃんが音に反応しない(聴力障害又は精神発達遅滞)

・通常は、赤ちゃんに声をかけたり「ガラガラ」を鳴らしたりすると音のする方向に顔を向けますが、向けないからといって異常とはいえません。

・音に反応しない場合は、聴力障害か精神発達遅滞があることが考えられるため、聴力検査を受けるようにしましょう。

(5) 音に対する四肢の驚愕反応の変化

・出生後の赤ちゃんは、胎内で聴いたことのないような大きな音がすると驚いたように「ビクッ」と手を広げます。

・1ヶ月位になると大きな音に対して四肢をビクッと動かすだけでなく「泣き出す」という音声変化を伴う反応に発展します。

・更に生後3〜4ヶ月位になると見えない方向から声をかけたり、名前を呼ぶと声の方向へ顔を向けるようになります。

(6) 聞き慣れた母親の声への反応(母親の呼びかけに目を開け見つめる)

・生後1ヶ月の赤ちゃんは自分の名前が呼ばれてもその意味を理解できませんが、母親が毎日赤ちゃんの名前を呼んでいると1週間位で母親の呼びかけに反応するようになります。
赤ちゃんの不思議なこの能力は、母親に大きな驚きと喜びを与え、この反応が母親の赤ちゃんへの愛情を一層強化することにつながります。

・お母さんが、日頃から授乳やおむつの交換時や抱っこをしている時にも赤ちゃんの眼をよく見つめ、手を握ったり皮膚をさすったりしながら、易しく声をかけてあげると、赤ちゃんと母親の心の絆は一層硬く結びつくようになります。

(7) 母親のいることが判り、微笑むようになる(微笑み反応)

・生後1ヶ月頃の赤ちゃんは母親の声の呼びかけに反応しほほえむようになり、生後5週頃には人の顔や声に微笑むようになります。

・更に1〜3ヶ月頃までには母親の声や顔を判別し、見て微笑むようになります(選択的・社会的な微笑み)。

・生後4ヶ月頃には自分が微笑んだ場合に相手がどのような行動をとるかその変化を理解し、その行動を再現させようとして微笑むようになります。

・生後6ヶ月頃には良く面倒をみてくれる養育者(母親)が判るようになり、特に母親と他人の区別が出来るようになり、知らない人が近寄って抱きあげようとすると泣き出したりするようになります(人見知り、母子愛着行動の始まり)。

(8) 不快なことには泣いて怒りの感情を示すようになります(怒りの感情表現)

・3ヶ月頃には、嫌なことや不快なことをされたり、苦痛になることがあるとがあると「泣い」たり「ぐずったり」して怒りの感情を表すようになります。

・4ヶ月を過ぎると恐怖や不安の表情を表しお母さんにしがみつくなどの逃避行動を示すようになります。

・自分の気持ちが思い通りにならないもどかしさや不満を怒りとして大声で泣いて示すようにもなります。

(9) 赤ちゃんから母親へお願いのサインを出す(泣き声で意志を表す)

・赤ちゃんは泣き声でお母さんへサインを出しますが、慣れないお母さんにとってはその意味が判らないことがあります。
しかしこの時期の赤ちゃんがお母さんにしてほしいことは、大抵お乳がほしいか、おむつが濡れて気持ちが悪いかのどちらかで、お母さんが赤ちゃんに授乳するかおむつを交換すれば、赤ちゃんは満足してすやすやと眠ることが多いのが普通です。

(10) 目覚めて機嫌のよい時は、お母さんとの会話を待っている

・赤ちゃんは、泣いたりおっぱいを飲んでいるとき以外は静かに眠ることが多いです。
もし赤ちゃんがベットの上で眼を覚ましている時は、易しく声をかけるよう勧めてみましょう。

・生後1ヶ月もすると赤ちゃんは首を動かし明るい方向を向くようになります。
また耳も聞こえるようになってきますので、お母さんがベットの側にいることが判るようになります。
赤ちゃんは、お母さんが話しかけてくれるのを喜ぶようになります。

(11) 赤ちゃんの情緒や精神発達について

・この時期の赤ちゃんは1人笑いではなく相手を見て笑ったり、あやされると笑ったりします。

・この時期の赤ちゃんが、笑わなかったり、視線が合わなかったり、喃語がでなかったりする場合は精神発達遅滞や情緒発達の遅れがありますので小児科医や専門医に相談しましょう。
ただしこの時期の赤ちゃんが、声を出さないで笑っても異常とはいえません。

・長期間保育器に入って保育を受けていた赤ちゃんの場合、弱視であったり、周囲に無関心な場合があるため、出来るだけ周りから適切な刺激や働きかけが出来るように育児支援し、6〜7ヶ月頃に発達に進歩が認められるか小児科で確認してもらいましょう。

4−4 乳児期後半の運動発達

生後10ヶ月健診でよく認められる運動発達に関する相談事例では、自分で起き上がってすわれない、おすわりして遊べない、手足でハイハイしないで、お尻でずって移動する、つかまり立ちが出来ない、自分でつかまって立ち上がれない、つたい歩きができない、親指と人さし指で小さい物をつまめない、などの相談があります。

(1) 乳児期後半の運動機能

・この時期は赤ちゃんが横臥位の生活から立位歩行開始への機能を獲得する時期に相当します。
赤ちゃんの大脳皮質と小脳機能が発達し平衡機能が進化します。
股関節や膝関節の随意運動が出来る様になり移動能力も格段に進歩し行動範囲も拡大します。
しかし危険に関する意識が発達していないため、事故が一番よくおきる時期になります。
この時期は物まねも上手になり大人の言葉がわかるようになり社会性が発達してきます。

・運動機能は、つかまり立ちや伝い歩きが可能になり、「はいはい」や伝い歩きが上手になるため行動範囲が一層ひろがり、色々な物事に興味を持ち探検して歩くようになります。
探索遊びや「いないいないばー」等の「やりとり遊び」を楽しむようになります。
家族が相手をし、また子ども同士の接触の機会を増やし、社会性を育む機会を出来るだけ多くつるようにしましょう。

(2) 立位について

赤ちゃんは9ヶ月になると物につかまり立ちし、伝い歩きが出来るようになります。

(3) 立位の異常について

・首がすわり、お座りも出来る様になっても腹臥位や寝返りを嫌い、下肢を床につけようとしない場合、シャフリングベビーの可能性があります。
小児科医や小児真神経専門医にみてもらい、2歳頃まで経過観察し、その後の運動発達に異常がないか経過を観察しましょう。

・また立っても、つま先立ちだったり、左右差がある場合は、運動発達の遅れの可能性があり、つかまり立ちが出来ない場合などにも小児科医や小児神経の専門医を受診しましょう。

(4) 坐位について

・この時期には、手をつかないで安定してお座りが出来る様になり、物を持って遊び、身体をねじって横の物を取ることが出来るようになります。

(5) 座位の異常

・もし出来ない場合には手をついて坐る練習を繰り返してみましょう。坐位を全く取れない場合や「視性立ち直り反射」が認められない場合には専門医を紹介してもらいましょう。
・視性立ち直り反射とは、わきの下に手を入れ赤ちゃんの身体を支え、赤ちゃんの身体を左右に傾けたとき頭部を垂直に保とうとして立ち直る反応で、眼を明けた状態で行う場合を視性立ち直り反応、閉眼で行う場合を迷路性立ち直り反応といいます。ともに5〜6ヶ月頃から出現し7ヶ月になっても出現しない場合には異常であります。

(6) 微細運動について

この時期には小さい物を拇指と人差し指で掴み、はさみ持ちが出来るようになります。

(7) 微細運動の異常

もし手で掴めなかったり手を出さない場合には専門医を紹介してもらいましょう。

4−5 乳児期後期の精神発達

10ヶ月健診時に比較的多く認められる精神発達に関連する相談事例では、ぼんやり見つめ眼球が揺れている、小さい声は聞こえないようだ、母親の姿が見えなくなっても後追いせず泣かない、人見知りをしない、あまり物まねをしない、アーアー、ダーダーなどの喃語が出ない、いけないと言っても意味がわからない、親が指さした方向を見ない、 親との声のやりとりができない、視線があわない、甘えない、夜泣きがひどい、寝付きが悪い、かんしゃくがひどい、おとなしすぎる、などの相談が認められます。

(1) 信頼できる人と見知らぬ人を見分けて人見知りする

・生後6ヶ月頃の赤ちゃんは人の顔をきちんと識別するようになります。
自分が安心できる両親と見知らぬ人をきちんと区別出来るようになり、また初めてあった人や、知らない場所に行ったときには不安感や恐ろしいという感情を抱くようになります。

・赤ちゃんの精神や感情が新たな段階に発展したのであり、自分にとって危害が加わるかもしれない状況を察知することが出来るようになり、その状況に対応しようとする知恵が発達してきます。

(2) 予知能力の発達・恐怖心の発達

・生後8〜9ヶ月になると、次に起こることを予測する能力が発達し、自分が予測していなかったことや、どうして良いかわからないことがあると不安や恐れを感じ、「人見知り」はピークに達します。

・生後10ヶ月を過ぎると愛情表現としての微笑みや喜びを示すようになり、お母さんの姿が見えなければ後追いして泣き、母親の姿が再び確認できるとお母さんの方へだいてほしいと手を伸ばし、抱いてもらえると満足してにっこりします。

(3) 恐怖心とお母さんの後追い行動

・6ヶ月頃から始まる人見知りやお母さんの方へ身体を乗り出す反応は、生後9〜10ヶ月には約8割の乳児に認められます。この後追い行動は、すでに母子間に愛着形成が完成していることを示しています(お母さんや特定の人と子どもの間に形成される愛情の絆)。

・また6ヶ月を過ぎる頃から怒りの感情を表現する場合、赤ちゃんは目を明けたままじっとにらみつけるようにして泣き出すようになります。

(4) 色々な音への好奇心の発達、喃語

・生後6ヶ月頃にはテレビやラジオ、様々な生活音がすると、そちらの方向を見るようになります。

・発語も最初は「あー」「うー」などの意味のない声を出しますが、親の声を次第にまねするようになり、それをほめられると得意になってまた声を出すようになります。

・赤ちゃんが声を出したときにお母さんが喜んで反応してくれると、更に得意になって親の話す言葉を真似し話そうという感情が赤ちゃんの心の中に発達してきます。

・この頃になると次に何が起きるのかを赤ちゃんは予測できるようになりますので、「いないないばー」をすると声を出して喜ぶようになります。また人に名前があることも、この頃から理解するようになります。

4−6 幼児期前半の運動発達

1歳6ヶ月健診で比較的多く認められ運動発達に関する相談事例では、ころばないで上手に歩けない、2歳になっても一人歩きが出来ない、お友達はクレヨンでなぐりがきできるが、うちの子はかけない、などの相談があります。

通常1歳6ヶ月時には、殆どの子どもは自立歩行が出来るようになり、神経発達は中脳から大脳皮質優位の状態になります。

なぐり書きをするようになり、好奇心旺盛でおもちゃでよく遊び、特定の人の後追いをし、特に母親との愛着関係が成立し母親が自分の安全を守ってくれる砦と考え、自分の周りの探索行動を開始します。社会性、対人関係、生活習慣の確立、う歯防止などのしつけに適した時期であります。

1歳半で異常とはいえない境界線上にある子は、個別健診を受けながら3歳頃まで経過を観察しましょう。

(1) 歩行機能について

この時期には上下肢が協調し、ほとんど転ばなくなります。

(2) 粗大運動機能の異常

・もし頚定や座位、独立歩行の粗大運動に遅れがある場合には、両側性の内耳や前庭器官に障害のある可能性がありますので聴覚機能の検査を受けましょう。

・歩行が出来なく、その他の運動発達遅滞がある場合は小児神経専門医を紹介してもらいましょう。

・伝い歩きが出来ない場合は、2歳頃に再度運動発達の再評価を行う必要があります。
また跛行や極端に転びやすい場合には整形外科的な異常がないか調べて貰いましょう。

(3) 指の微細運動について

この時期の赤ちゃんは小さい物を、拇指、示指、中指で上手に掴むようになります。
この機能がきちんと出来るには、しっかりものを視る注視機能と追視機能の協調が必要で、鉛筆で殴り書きをするときにも同じ機能が働かなければ旨く出来ません。

(4) 指の微細運動の異常

・指先で物を掴めないため手掌でものを掴んだり、鉛筆を持たせても使えなかったりする場合には、2歳時で再度チェックを受けてみてください。

・また物を掴むと不随意運動が出る場合にも小児神経専門医を紹介してもらいましょう。

4−7 幼児期前半の精神発達

1歳6ヶ月健診で比較的多く認められる精神活動に関する相談事例としては、
 ・ 小さな声で話すと気付かない、
 ・ ほしい物があっても指ささない、
 ・ ものをたずねてもゆびささない、
 ・ 絵本を持っておいでと言っても理解できていない、
 ・ 象さんはどれと言っても指ささない、
 ・ マンマなどの片言をはなさない、
 ・ 親の動作を真似できない、
 ・ お友達が沢山いても関心を示さない、
 ・ 目を離すとどこへでも行って迷子になる、
 ・ 視線があわない、
 ・ 落ち着きがなく少しもじっとしていられない、
 ・ かんしゃくがひどい、
 ・ 壁や床に頭をぶつける、
 ・ 1人遊びばかりしている、
 ・ 甘えてこない、
 ・ 夜泣きがひどい、
 ・ 寝つきが悪い、
 ・ 音に敏感でこだわりが強い、
 ・ 母親から離れない、
などの多彩な相談があります。

(1) 自我意識の芽生えと喜怒哀楽の感情表出の発達

・幼児期早期から、自我意識がめばえ想像力が豊になり、気持の表現が巧みになります。

・1歳6ヶ月頃の子どもは、自分が他者から独立した存在であることが判るようになり、自我意識が芽生えてきます。
今まで出来なかったことが出来るようになると、喜びの気持ちを表わすようになり、一方怒りの表現も一層目的性を持つようになり、自分の気持ちや考えが相手に伝わらない時には足をバタバタさせたり、物を叩いたりすることがあります。

・また口を尖らせたり、唇をかみしめるような表情で不安や不満を表現します。また暗い場所や不気味な音などに対し恐怖心を感じるように、象徴的なイメージを心の中に描くことが出来るようにもなります。

(2) 自我意識の芽生えと喜怒哀楽の感情表出の発達

・母子間の信頼関係が完成し、次は探索行動へと発展していきます。
これまでお母さんに依存する生活を送ってきた子どもが1人で歩けるようになり、少しずつ母親から離れて外に出て遊ぶようになり、お母さんから独立しようという気持ちが生まれてきます。

・しかし同時にお母さんから離されることに対し強い不安感を持っており、お母さんの姿が見えなくなったり、お母さんから無理に引き離されそうになると、お母さんにしがみつき離れようとしません。

・ふつう母親と子どもの信頼関係(アタッチメント)が十分に形成されていなければ、子どもは安心して探索行動に出かけることが出来ません。

(2) 自我意識の芽生えと喜怒哀楽の感情表出の発達

・母子間の信頼関係が完成し、次は探索行動へと発展していきます。これまでお母さんに依存する生活を送ってきた子どもが1人で歩けるようになり、少しずつ母親から離れて外に出て遊ぶようになり、お母さんから独立しようという気持ちが生まれてきます。
・しかし同時にお母さんから離されることに対し強い不安感を持っており、お母さんの姿が見えなくなったり、お母さんから無理に引き離されそうになると、お母さんにしがみつき離れようとしません。
・ふつう母親と子どもの信頼関係(アタッチメント)が十分に形成されていなければ、子どもは安心して探索行動に出かけることが出来ません。

(3) 意味ある言葉を離すようになる(有意言語の獲得)

・意味ある言葉を話すようになり言葉の数(語彙)を増やし、会話による意志疏通機能を発達させていきます。

・1歳6ヶ月になると9割の子どもが「ママ」、「ブーブー」、「ワン、ワン」などの単語を話すことが出来るようになり、また単語が出なくても「ワンワンはどれ?」と聞くと絵本の犬を指さすことが出来るようになります。

・自分で「バイバイ」と言った時には、相手がいなくなることをきちんと理解しています。

・2歳になると知っている単語の数は200以上になり、2つの言葉をつないで話せるようになります。「パパは?」といった簡単な質問に「かいしゃ」と答えられるようになります。1歳6ヶ月で3割、2歳になると8割の子どもが二語文を話せるようになり、有意語が出なくても意味を理解し、指さしで物をきちんとさし示すことが出来れば問題はありません。

・もし言葉の遅れが疑われる場合には、大人が子どもへ話しかける時は、ゆっくり、はっきり、簡潔に話しかけましょう。無理に話しをさせることは良くありません。

・大人も指さしをしたりして物の名前を発音し、子どもが判りやすいように教える工夫をしましょう。
子どもが意味不明の言葉を言っても、よく聞いて、同じ音をまねてみせたり、意味ある言葉を話したときには「よく話せるようになったねー」と褒めてあげるのが良いと思います。

・身体を使った遊びで声を出しながらスキンシップを楽しみ、感情表現を豊かにするように心がけましょう。

・言葉以外の精神発達の遅れがないか、自閉傾向など対人関係の障害がないかどうか、難聴はないかどうかなども観察していく必要があります。

(4) 「見立て遊び」や「ごっこあそび」で想像力と認知力を発展させよう

・乳児期後半からカップとスプーンを一緒にまとめたり、おもちゃの電話の受話器に耳や口を当ててみたりするように、この時期の赤ちゃんは「物事には関連性がある」ということを理解して遊ぶようになります。

・1歳半になると何かのふりをする、積み木などを何かに見立てる「見立て遊び」が出来るようになり、2歳頃になると順序ある一連の想像を伴う「ごっこ遊び」が多くなります。

・「見立て遊び」や「ごっこ遊び」は幼児の想像力や認知能力発達の程度を示す重要な指標になります。
見立て遊びが出来、話しかけた人の口の形や表情を見てまねようとする素振りのある場合には、言語発達の基礎は出来ていると判断できます。

(5) 有意言語の異常について

・有意語がなく運動発達遅滞がある場合は、聴力検査と心理相談の必要性があります。

・有意語はなくても見立て遊びや指さし遊びが出来る場合には、聴覚が正常であれば集団遊びなどの機会を増やすようつとめましょう。

・有意語があるものの発音が不明瞭な場合や、反対に有意語はないものの相手の動作をみるような素振りがある場合には、聴力障害の可能性が疑われるため聴力検査を受けましょう。

(6) 対人関係や社会性の発達について

・この時期の子どもは、なんにでも興味を持ち、探索行動が活発で大人の簡単な指示を理解し、指示に従う理解力と応答能力が発達します。

・おもちゃで、ごっこ遊びをしたり(認知能力の発達)、真似をしてほめられると同じ動作を得意になって繰り返し(対人関係の発達)、今は友達と仲良く遊べないけれど、一緒に仲良く遊ばないといけないことが次第に理解できるようになり、社会性が発達してきます。恐ろしいことがあるとお母さんにしがみつく愛着行動が認められるのが(母子間愛着・信頼関係の成立)この時期の特徴であります。

(7) 対人関係や社会性の発達異常について

・もし視線が合わず抱きつかない、無関心な場合には、自閉症などの可能性があるため専門医療機関を受診し心理検査などを受けるようにしましょう。

(8) 遊びを通じての精神運動発達

・1歳半では、遊びを通じて歩き方や手先の運動などの運動機能を発展させ、言葉の発達や理解力も進みます。一方自己主張も強くなるので、お母さんは「わがままな子」と考えがちになるが、我がままと捉えるのではなく、子どものこころが発達してきたためであると理解し、出来るだけ同じ年齢の子供達とのふれあいの機会を増やし、遊びを通じて社会性を育むように勧めましょう。

・言葉は、少なくとも1個以上の意味のある単語を話すのうになっていますが、もしはっきりとした遅れがある場合は専門医を受診しましょう。

・養育環境や家庭環境によって言葉の発達の遅れも認めることがあるので、そのような要因が認められる場合には、保健センター等の受診を勧め育児環境の改善について指導を受けるようにしましょう。

(9) 認知能力や抽象的な概念を理解し始める

・数の概念はまだ十分理解できなくても「大きい、小さい」、「多い、少ない」、「長い、短い」、「高い、低い」、「早い、遅い」などの抽象的な概念を少しずつ理解するようになります。 

(10) 語彙の増加と会話による仲間同士の意志疏通が可能になってくる

・単語の数は800以上を越え、大人とばかりでなく、子ども同士でも会話が出来るようになり、「なに?」、「だれ?」、「どこ?」などの質問のほか、「どうしたの?」などのような理由を尋ねる言葉も話せるようになります。

4−8 幼児期後半の運動発達

3歳児健診時に比較的多く認められる相談事例は、左右に動揺する歩き方をする、走ると転びやすい、片足立ちが出来ない、1人で手を使わずに階段をのぼりおりできない、まねをして○×を描くことが出来ない、などがあります。

3歳児は運動機能や精神発達言語発達が進み、人間らしくなってきます。友達と仲良く遊べるようになり集団生活への適応力も深まります。自我が更に発達し反抗心が強くなります。生活習慣もきちんと出来るようになり自立してきます。

(1) 四肢の粗大運動とバランス(平衡)機能

手を使わずにバランスをとって足を交互に前へ出し、1人で階段をのぼることが出来、また片足立ちも出来るようになります。

(2) 手の微細運動機能

・この時期は、クレヨンや鉛筆を持って、○や×を描いたりすることが出来る様になります。また衣服を自分で脱いだり着たりすることもでき、ボタンもかけることが可能になります。

・半数くらいの子どもは人の顔を描くこともできるよになり、3cmくらいの積み木であれば8〜12個を上手に積めるようになります。またスプーンを使い上手にたべものを食べるようにもなります。

4−9 幼児期後半の精神発達

3歳児健診時に多く認められる相談事例として、
  ・ 3語文を話さない、
  ・ 名前と年齢を話さない、
  ・ 物の名前を聞いても答えないし聞かない、
  ・ 意味のある単語を話さない、
  ・ 声をかけても振り向かない、
  ・ 周囲に関心がない、
  ・ 人見知りがひどい、
  ・よく迷子になる、
  ・ 偏食がひどい
  ・ 、かんしゃくがひどい、
  ・ 視線があわない、
  ・ こだわりが強く甘えることがない、
  ・ 少しもじっとしていない、
  ・ 壁や床に頭を打ちつける、
  ・ 1人遊びが多くオウム返しが多い、
  ・ 言葉をひっくり返して言う、
  ・ 同じ動作を繰り返す、
  ・ ぐるぐる回る、
  ・ 手をヒラヒラさせる、
  ・ 友達と遊びたがらない、
  ・ 友達とままごと遊びが出来ない、
  ・ テレビを見るとき顔をしかめたり、眼を細めてみる、
  ・ 頭や顔を傾けたり横目で見る、
  ・ 目が寄ったり極端にまぶしがったり片目をつぶることがある、
  ・ じーっと見ているとき目が揺れている、
  ・ 瞳の奥が白く光って見える、
  ・ 耳の聞こえが悪い、
などの色々な相談事例があります。

(1) 言語発達異常について

ことばの発達の遅れについてですが、3歳児の育児相談では、言葉の発達の遅れについての相談が一番多いようです。言葉の発達の遅れがあるかどうか正確に判断するのは難しいですが、まずお母さんへ確認していただきたいことは、お子さんが;

@ 目、耳、口などの身体部分を正しく指させるかどうか
A 絵本の中に描かれている物の名前を言って、正確に指させるかどうか
B ごっこ遊び(電車ごっこ、怪獣ごっこ、ままごと)を喜んで遊べるかどうか
C 積み木などでトンネルや家の形を作れるかどうか
D 手本を見て丸や円を描くことが出来るかどうか
などを確認してみてください。 

3歳児は殆どの子どもが、簡単な会話ができ、名前や年齢を尋ねると答えることができます。

・言葉の遅れを心配する親は、他の子どもと比較して言葉の数の少ないことを心配します。
しかし周囲の人と一緒に遊び、聞かれたことを理解できる場合は、殆どの場合が小学校入学時頃までに言葉を使った表現能力をきちんと身につけていきます。

・言葉を話す環境をより多く作り出す努力をしながら、あせらず地道にお子さんの発達していく様子を見守るようにしましょう。

・気をつけなければならないのは、乳幼児の発達異常が疑われる場合、乳幼児の養育環境に問題がないか、よく検討してみる必要性があります。
最近はテレビやビデオ、ゲーム機やスマートフォンが発達し、機械に子守をさせる家庭が増えています。
機械は音声や映像をだすことができますが、母と子どもの間の双方向のコミュニケーションを提供する器機ではないことに問題があり、健全な子どもの言葉や社会性の発達に望ましくないと考えられています。

・3歳になっても殆ど単語が出ず、二語文が話せず、聞かれた物を指さすことが出来ない場合は、発達性言語障害や精神遅滞、自閉症、養育環境の問題などの可能性が考えられます。

・言語の表出が著しく遅かったり、言語理解や対人関係の発達も遅い場合には、医療機関を受診しましょう。

・言葉の遅れの原因で一番多いのは、発達性言語障害で(知的には正常で発語や言語理解が遅れているもので、1歳6ヶ月健診で4%程度ある)、その次に多いのが精神遅滞、自閉症、難聴、環境性という順になっています。

・言葉がでないか、単語のみで聴覚異常がない場合や、話しかけにオウム返しの場合には、自閉症の可能性があり詳しい心理検査を行う必要があります。

・周囲に余り関心がなく言葉が遅い場合には、精神発達遅滞が疑われるため精神発達の評価を受けてみましょう。

(2) 言葉の遅れに対する育児支援

・言葉の遅れに対する育児支援を行う場合には、子どもに言葉の遅れの原因となるような養育上の問題点や課題がないかどうか、養育環境のあり方などを検討し、ある場合にはその課題を改善する必要があります。小児科医や小児神経専門医に相談してみましょう。

・ことばを話す環境を改善するため、遊びの教室や保育園に入れたり、他の子供達と遊びながら言葉を話す機会を増やし、言葉の遅れが改善していくかどうか様子をみるため、専門家の指導を受けることも大切です。

・精神発達や知的発達が年齢相当で聴力、発語器官に問題がないにもかかわらず言葉が遅れている場合には、ある時期になると急に言葉が出てくることもあります。

・精神発達遅滞や聴力障害などの異常が疑われる場合には、出来るだけ早く専門医の診察を受けましょう。

・どもる場合には言い直しはさせず、大人がゆっくり相槌をうちながら聞き、最後の発語が終わるまで待つようにしましょう。

・2語文が話せず言語が不明瞭の場合や言葉がなく音に反応しない場合、言語理解は悪くはないが、発音障害がある場合には聴力検査を受けましょう。

(3) 精神発達や対人関係の発達について

・お母さんが身近にいることがわかっていると、この時期の子どもはお母さんから離れていてもお友達と遊ぶことが出来ます。
友達と遊ぶことに興味がありますが、一方まだまだ自己中心的でおもちゃの取りあいをしたり、仲良く遊べない場合もよくあります。

・しかしそのような経験を積み重ねながら、お友達と遊ぶには相手の気持ちも考えながら、仲良くしなければいけないことを少しずつ理解し、社会性や協調性を身につけていきます。
一方自分で解決出来なく困ったことがある場合には、お母さんへ助けを求める場合もあります。

・おもちゃで見たて遊びやごっこ遊びが出来、また言葉の「前後」、「上下」、「大小」、「色の区別」などのことば遊びもできるようになり、はさみを使ったり、○を書いたり積み木を積むなどの微細運動が出来るようになります。

・この時期お母さんから全く離れられなかったり、友達と遊べない場合には、心理相談や集団遊びに参加するような育児支援を受けたりする必要があります。

・一方他の子どもがいても全く無関心だったり、多動的な場合には自閉症などの可能性があるため心理相談を受ける必要があります。

・人に甘えることがない場合などは、情緒や社会性の発達に異常のあることが疑われますので、心理相談を受け家庭における養育環境などに問題がないかどうか詳しく調べていく必要性があります。

・積み木などを積んで遊べない場合には、発達遅滞がないかどうか精神発達相談を受ける必要があります。

(4) 自立心の発達と虐待の可能性について

・3歳児が1人で遊んでいるときに横から手助けしたりすると、子どもは自分でやりたいと怒ることがあります。また親に対しても反抗することが増えてきます。
何でもいやと反抗したり、自分が無視されたりすると怒ったりもします。

・これと逆に自分では何もやろうとしなかったり、何かする度にお母さんの顔色をうかがったりするような場合には、虐待などの問題がないのか、養育環境を見直す必要があります。

(5) 生活習慣について

・日常生活では身の周りのことは親の手を借りずに殆どのことができるようになります。
昼間の排尿排便の自立、衣服着脱の自立、靴が履ける、顔や手を自分で洗うことが出来る、うがいなども自分でできるようになります。
しかし上手に出来ない場合もあり、その場合には親が手助けし自立できるよう手助けしてあげる必要もある。

・一度自分で出来るようになった排尿や排便を失敗するような場合は、お母さんが下の子どもを出産したり、育児ストレスが加わったりしている時に「赤ちゃん返り」として認められる場合があります。
発達の遅れや脊髄障害などの麻痺性疾患がないかどうか見極める必要性もあります。

(6) 遊びについて

・遊びは子どもの生活能力や意欲、体力、食慾をわきたたせる原動力で、親子遊びと同時に、友達との遊びの機会を出来るだけたくさん持つように親は心がける必要性があります。
身体を動かす全身遊び、生活習慣や社会のルールーを身につけるごっこ遊び、想像力を身につける粘土遊びやはさみの遊び、積み木、ブロック遊びなど、様々な遊びを通して経験や知識の幅を広げることも大切です。

(7) 落ち着きがない・友達とあそべない・喧嘩をしてしまう

・この時期はある程度落ち着きがないのが普通です。
日常生活で親が子どもに話をしたり指示をする場合には、子どもが親との話しに集中できるようテレビを消し、静かな場所で子どもに注意したり話しができるよう配慮する必要があります。

・遊びのときは思い切り遊びに集中しているか、また全力で力を出し切って遊びに集中しているかも大切です。遊びの途中で大人が些細なことで干渉したり注意をしすぎて遊びを中断させたりしていないかどうかも考え直してみる必要があります。

・友達と喧嘩をすることはあたりまえで、そのうちにきちんと子ども同士が遊びのルールを作って守るようになります。子どもには子ども同士の時間と空間が必要で、大人が干渉する必要はありません。
よほどの危険がない限り、喧嘩も見守っていればよいと思います。
引っ込み思案の子どもの場合、自分からどうしても遊びの輪の中に入っていけない場合には、大人が仲立ちをしてあげる必要性もあるでしょう。

(8) 遊びを通じての社会性・協調性を学ぶ

・4〜6歳頃になると同年齢との子どもとの遊びが多くなり、会話を通じてお互いの意志疏通が出来るようになります。
また遊びを通じて、協調性や助け合い、譲り合い精神を学び社会性を身につけていきます。
このような社会性は、保育園や幼稚園のような集団生活の場で、同じ世代の子供達と一緒に遊びことを通じて獲得していく機能で、友達と一緒になり物を作ったり、困った時に友達を助けたり助けられたり、食べ物を分かち合ったりして学びとっていきます。親が口で教えて身につくことではありません。

・社会性を伸ばすための基盤は、家庭における親子関係が良好で、子どもの安全基地がきちんと出来ていることが前提となり、親子関係や家庭環境が良好であってはじめて子どもの心は安定し、家族以外の人と望ましい人間関係をきづいていくことが出来る様になり、社会活動へ関心を持つようになります。

(9) 苦手な発音も6歳で克服

・会話や言葉の能力も発達し電話で相手と話すことも出来るようになります。子どもにとっては「サ行」、「タ行」、「ラ行」の発音は一般的に難しいのですが、6歳頃には上手に発音できるようになります。

T 緊急受診が必要なとき

お子様の様子がいつもと違いおかしいとき、急いで受診しなければいけないのか、しばらく様子をみてから受診してもよいのか判断に迷うことがしばしばあります。

日本小児科学会のホームページには、救急受診の要否判断を助言する「子ども救急サイト」や日本小児科医会の「小児救急電話相談システム(#8000)」がありますので、お子様の状態の緊急度判定に大変役立ちます。

お子様の意識や呼吸、循環状態が以下のような場合には重い状態で、緊急受診が必要です。

1  意識状態の異常

こどもの意識状態の異常を示すサインとしては、
・ 子どもととの視線があわない
・ 目つきがおかしい
・ 無表情であやしても笑わない
・ 好きなおもちゃなどに興味を示さない
・ 機嫌が悪くあやしても機嫌がよくならない
・ ぐったりしている
・ 泣き方が弱々しい
・ 苦しそうに泣いている
・ 呼びかけに反応しない
・ しゃべらない
などの異常を感じた場合には、全身状態が悪化し意識状態に異常をきしている可能性があるため緊急受診が必要です。

2  呼吸状態の異常

子どもが呼吸困難や呼吸苦を訴えている場合で、子どもの呼吸が苦しそうで
・ ゼーゼーして横になれない
・ 横になって眠れない
・ 呼吸のたびに肩があがる
・ 小鼻がひくひく動いている
・ 呼吸の度に胸がぺこぺこへこむ
・ 呼吸が苦しくて話せない
・ 咳き込んで何度も吐く
・ 呼吸が苦しくて水分も飲めない
などの症状が認められる場合には呼吸状態の異常があると判断し、緊急受診が必要です。

3  循環状態の異常

循環状態に異常をきたすと、
・ 子どもの顔色に赤みが消え青白く見え、
・ 手足がつめたくなったり赤みが消え青白い、
・ 皮膚色が大理石の紋様のようにまだら色になっている、
・ くちびるの色が紫色(青く)になっている、
・ 冷や汗をかいている、
・ 尿がでない、
などの症状が認めらますので、そのような異常に気付いた場合には循環不全の可能性があると判断し、緊急受診が必要です。

 

U 病気の緊急度判定サイト

1  日本小児科学会

http://kodomo-qq.jp/index.php

ネット検索で『こどもの救急ONLINE-QQ』と入力するとサイトを立ち上げることが出来ます。

画面には色々な症状が表示されていますので、当てはまる項目を選択し質問事項にチェックを入れていくと緊急受診の要否が案内されます。

またこのサイトでは『こどもの事故と対策』や『近くの医療機関情報』案内なども検索できます。

2  日本小児科医会

小児救急電話相談 #8000

こどもの救急ONLINE-QQのトップページ左下に表示される#8000をクリックすると『こどもの救急(ONLINE-QQ)小児救急電話相談#8000』画面に切り変わります。

画面には47都道府県名が表示されるので北海道をクリックすると北海道の#8000情報が案内されます。

プッシュ回線や携帯電話、スマートフォンからは#8000と入力するとつながりますし、ダイアル回線や公衆電話、IP電話の場合には011-232-1599と入力するとつながります。

北海道の#8000小児救急電話相談は毎日19:00から翌朝8:00までの時間帯で利用できます。

札幌市の救急医療情報サイト

札幌市小児科医会ホームページhttp://www.top-work.jp/spa/を開くと市内各区の小児科医療機関と土曜・休祭日在宅診療情報および夜間急病センター情報を調べることが出来ます。



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